未来の教育、どうしちゃおうか。

楽しく学び考え挑む。未来をよく生きるために。

昔の恩師へのファンレター

沼田 晶弘先生の著書を読んだ。

ぬまっちのクラスが「世界一」の理由

ぬまっちのクラスが「世界一」の理由

沼田先生は、東京学芸大学附属世田谷小学校の教諭で、

子どもの自立とやる気に焦点をおいた

ユニークな発想の授業、学級経営で知られる。

例えば、ダンシング掃除は、テレビでも取り上げられた。

音楽を流し、ダンスタイムを取り入れることで

ダラダラしがちな掃除の時間を「見える化」し、

効率を高める取り組みである。

上から子どもたちを従わせる教育はしたくない、

子どもたちが学ぶことを楽しいと思える授業がしたい、

夢を叶えるスキルを身につけ、自分に自信をつけて卒業してほしい、

そんな願いをもつ私にとっては、共感できるところが大きい。

実践を読んでいると、ワクワクしてくる。

子どもだましではなく、大人もワクワクするのが、いいと思う。

実は、沼田先生のことを私は以前から存じていた。

しかし、この本を手に取ることは今までどうしてもできなかった。

情けない、苦い経験があったからだ。

沼田先生には学生時代に御縁があり、授業を見学させていただき、直接ご指導を受けたことがある。

当時、強い憧れを抱くとともに、

同じようにできない自分のことを恥じた。

今でも悔やんでいるのは、結局、自己嫌悪感に押し潰され、甘え、自分にも、子どもにも向き合えなかったことだ。

沼田先生と子どもたちには大変申し訳ないと思っている。

今回、なるさわばしこ先生が

この本への御縁を繋いでくれた。

(ばしこ先生、ありがとうございました。)

読んでみて、前述のようなワクワクした気持ちとともに、

自分の苦い経験へのこだわりを捨てようと思えた。

そして、沼田先生に向けて、ファンレターを送ることにした。

次に示すのはその一部である。

フラットに子どもと関わる、という点が印象に残りました。子どもは小さな大人、本当にそうだと思います。

先生はなぜ子どもとあんなに仲良くなれるのだろうと不思議でしたが、先生の経験談や考え方を詳しく読むことができて、少しわかったように感じます。それぞれの子どもと関わるとき、年齢や性別からくる先入観をもたないようにすること、人としての敬意を払うこと。難しいと思っていましたが、そう思うから難しいのかもしれませんね。

教育とは、目の前の人に向き合い続けることなのだと、改めて学ぶことができました。先生の今後の活躍をお祈りしております。

ちきりんさんの企画、難民支援協会の新オフィスを見学してきました!

「Chikirinの日記」で知られるちきりんさんの企画に参加してきました。

(企画概要はこちら→http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/touch/20180524

このページから、ちきりんさんの難民支援関係の記事にも飛べるので、よかったらご覧ください)

私はちきりんさんのファンなので、

日本における難民支援というトピックよりも「お会いできる!」ということが最初の動機でした。

けれども足を運んでみたら、

「日本における難民支援の困難さ」が映し出しているものは、かなり大きなものでした。

「難民の受け入れ基準が厳しいとか厳しくないとか、そんな狭い話じゃない」とわかりました。

日本にはそもそも、難民に限らず、

日本に住みたい外国の人を受け入れるという想定が全然されていないのです。

私も初めて知ったのですが、

日本には、外国で生まれた移住希望者を受け入れるのに、かなり高いハードルが課されています。

まず、働いて生計を立てるための就労ビザは、期間や職業が厳しく指定され、状況が変わったらその都度申請や更新をしなければなりません。

そのことは不法滞在対策にはなっていますが、

日本のファンで、日本にぜひ住みたいという人が、心折れてしまうには十分なものだと思います。

結果として、難民申請が

日本移住や就労希望の人にとっての「裏ルート」として考えられている面があります。

もちろん、そういう人は国際法上の「難民」ではありません。

そして、そういう人がいるから…という理由で、

命からがら逃げてきた人も、難民として認定されるまでに、ものすごく長い(8年!)審査が行われるのです。つらすぎる。

ちきりんさんは、

「先進国としてほんとうにこれでいいの?」

と、仰っていました。

難民や移民の問題は、当事者に選挙権がないので

政治家としては解決のモチベーションが低いものです。

だからこそ、今、日本に住んでいる私たちが、未来のこの国がどうあるべきか考えないといけない。と。

私は、多様性のある社会がいいと思います。

日本に住みたい人は来てもらって、

住む地域のルールに応じた生活をしてもらう。

地方分権も進めて、アメリカやカナダのように

地域ごとの個性を出し、どういう人でも居心地の良い場所が「探せばどこかにある」状況になればいいと思います。

多様性のある社会は、

似たような人しかいない社会に比べれば摩擦も多く、うまくやるためにはコミュニケーションコストがかかるので、今ここちよい人はちょっと敬遠したくなるのかもしれません。

自分にもきっと、そういう気持ちはあります。

でも、自分から遠い人とチームになって、あきらめずにやっていったら、思いもよらない、楽しいことがある。

グローバル企業はきっとその発想でしょう。

色々なバックグラウンドの人が、同じビジョンをもって働くから、そのビジョンへの道がたくさん思いついて、成功する。

日本では、もしかすると、そういう経験した人、少ないかもね。自分も相手も同じに見えがちだから。

「違う」ということに傷つく社会はやめたい。

多様性のある社会がいい。

図書館とインターネット

放送大学で司書教諭講習をうけています。

これがすごく面白い。

司書教諭って、学校図書館活用を考えるのが役割だと思っていたんですが、

それはほんの一側面でした。

・書籍、視聴覚メディア、インターネットサイトなど幅広いメディアへの知見をもち、学校内のメディアを管理すること

生涯学習を見据えた情報リテラシー教育と指導

・メディアを活用した授業計画の立案

等々。

私の学生時代には、書籍で調べることと、インターネットサイトを検索することの間には距離があった。

調べ学習のとき、ネット上の情報は書籍に比べると不確かなことも多い、ということがことさらに強調されて、

先生「必ず本で調べなさい」

生徒「えー、図書館行くのめんどくさい…」「こっそりネットから引用しよう」

などという全く本質から離れた情報の集め方がされていた。と思う。

本当は、各メディアの発信、編集、公開の仕組みの違いを知って

特徴を生かし、うまく使うことが大切なのです。

メディアに違いはあれど、優劣や階級はない。

図書館教育と、情報教育は、密接に繋がらないといけない。

ネットを見ていることと、本を読んでいることを、質的に対比するのはもう時代遅れなんでしょう。気をつけます。

まだ講義も序盤なのですが、

基礎としての情報技術の仕組みや、発展の歴史が語られていて面白いです。

パケット通信や、検索エンジンクラウドサービスの技術なんて知らなかった。使ってたけど!まさに魔法の世紀。

単位が取れるように頑張ります。

自己紹介。育休中の母で、元教員で、あちこちうろうろしています。

はじめまして。

当ブログを読んでくださってありがとうございます。

つぐみ と申します。

育休中の母です。

元々は教員として学校で働いていました。

働いているときは、がむしゃらに苦しみもがきながら…という感じでしたが、

育休で仕事に時間を拘束されなくなってから、今までと違う視点でいろいろなことを考えるようになりました。

育児の合間に、本を読んだり、子どもに無理のない範囲であちこち出かけたりしています。

このブログでは、見聞や経験そのものだけでなく「自分」というフィルターを通して語り、意見を明確にして語ることを大切にしていきます。

私は以前から、ブロガーの「ちきりん」さんのファンでした。

つい先日の、ちきりんさんの記事を見たことが、このブログを書きはじめたきっかけです。

起点になろうhttp://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20180701

元々、このブログは書評用にもっていたのですが、今まで、記事を書くことはありませんでした。

なんとなく気恥ずかしくて。

各分野で、才能を発揮するばかりではなく

実践を積み重ねて、円熟していく人にも同世代、その下の世代が増えてきているのを感じていました。

私は何も積み上げていないし、成し遂げていない。

けれども、もう見ているだけはやめよう、と思ったのです。

書いていくだけでも、何かが変わるかもしれないし、それ自体が一つの積み上げになるかもしれない。

そんな気持ちではじめました。

よろしくお願いします。

ツイッターもやってます。https://mobile.twitter.com/tgm_ekd

自分のままで「親」にもなれる〜小山健「お父さんクエスト」書評

小山健さんの「お父さんクエスト」を読んだ。

息子が1歳になったころのことだ。

とても良かった。

夫にも勧めると、時々笑いながら読んでくれた。

お父さんクエスト

お父さんクエスト

試し読みページはこちら→http://www.webasta.jp/serial/otousan/

子どもが欲しいけど、色々考えてしまって不安なカップルがいたら、私はこの本を渡して、2人で読んで話し合うといいよ、と伝えると思う。

この漫画は、作者の小山健さん自身が

妻(さちこさん)の妊娠中のこと、生まれた長女(ちーこちゃん)を夫婦で育てている日常を、夫であり父の目線で切りとったものだ。

絵はふわっとデフォルメされていて、可愛い。

内容には露骨に大人向けの話題もあるのだが

気分を害することなくなんとなく読めてしまう。高度な比喩のよう。

この漫画の素晴らしいところは、育児を扱っているのに、「夫婦」が主役であることだ。

作中の健くんとさち子さんの生活は、

妊娠中の体調や、子どもの成長によりそうだけでは全くない。

仕事もするし、友達にも会うし、気まずいケンカもする。

娘が生まれると、視点がかわる、というテーマの話がある。

しかし、可愛い女の子の写真を見たときに、

男性として心惹かれる気持ちは父になってもなくならない、というシーンが私はとても好きだ。

健くんはこのことを「アプリが増える感じ」と表現している。

可愛い女の子が好きな男が、父になったらそれを忘れるわけではない。そのことは、女性もまた同じように、母になったらそれまでの自分自身を失うわけではないことを示唆している。

母になった女性自身が語る育児体験は、しばしば、プロジェクトXのような

「苦難を乗り越え、滅私の思いで家族に尽くし、子どもの成長が生きがい」

という物語になりがちな傾向がある。

それは、女性に「素晴らしい親」の理想を押し付けてきた世論のせいでもあるし、長く「育児に専念する母」が女性の主たる職業だったからだと思う。(高度経済成長期を中心としたそのような時代は、父である男性も文字通り「仕事に専念」してきただろう)

そういう物語が好きな人はそれでいい。でも、時代が変わり、女性の職業も生き方も多様化した現在、産前の自己の職業や志向やライフスタイルをすべて忘れて、世間が求める「素晴らしい親」になるだけでいい、と思うことは難しい。子どもは欲しいけど、「素晴らしい親」にならなきゃいけないなら、無理だから諦めようかな、という人も数多く居ると思う。 健くんとさち子さんの生活は、そういう不安を忘れさせてくれる。子どもを愛おしく思い、子どもと共に生きようとする意志があれば、今の自分のままで、親になれる。現実的な苦労はもちろんあるけれど。

私が、いまのところ親という業に押しつぶされずにすんでいるのは

誰も「親はこうでなければならない」という型を押し付けてこないからだと思う。

お父さんクエスト

お父さんクエスト

3歳未満はベビーシッターがいいよ

東京都で待機児童対策のために

ベビーシッター助成が検討されています。

https://www.google.co.jp/amp/s/mainichi.jp/articles/20180107/k00/00e/040/119000c.amp

私は今1歳の息子を育てていて、来春復職予定なのですが、

ベビーシッター助成早く実現してほしいし、使いたい。

なぜか?

1.1対1で手厚い保育をしてもらえる。

0歳、1歳は言葉による指示やルールが通用しないため、大人がたえず注意してケガや事故から守る必要があります。また、同じ年の友達同士で上手に関わることもできないので、大人や年上の兄弟が寄り添って遊びに付き合ってくれることを好みます。

保育園にも有資格の保育士さんがおり、年長の子との関わりがありますが、手厚さと密度では1対1で見てくれるベビーシッターに利がありそうです。子どもにとっても家族のように思えれば、保育園にいくよりもストレスが無く、心身健康に過ごせるかもしれません。

2.体調不良時の対応がある程度期待できる

子どもの体調不良時、ほとんどの保育園は預かってくれません。

集団保育である以上、これは当然のことです。

しかし、親がそれに合わせてしばしば仕事を休むと、業務に影響が出てしまいます。免疫力の低い3歳未満は特に熱を出しやすく、感染症にもかかりやすいため、看病でほとんど出勤ができない、有給休暇がなくなってしまうという話もあります。

ベビーシッターであれば、感染症でなければ親に代わって子どもの安静に付き添うこともできるでしょう。親の職務上の不安もなくなると思います。休暇を、子どもの大きな病気時や親自身の体調不良、子どもが楽しみにするレクリエーションなどにとっておけるというのは大きいです。

そもそも自宅を中心に過ごすので、感染自体が保育園の場合より少なそうです。

ベビーシッターは時給1000円以上が基本です。

親の勤務に合わせて1日10時間×20日使い、さらに交通費も出すと月々の支払いは最低でも25〜30万。

そのため、待機児童になった場合でも、ベビーシッターを代わりに使うのは経済的に無理!という家庭がほとんどでした。

しかし、所得に応じた補助が出れば、

月々の自己負担額は月々10万程度までに抑えられる可能性があります。

月々10万円というのは、今まで待機児童の受け皿となっていた認証、認定、認可外保育園などの月々の利用料金と同じか、少し高いくらいです。

もちろん、デメリットと思えるものもあります。

相性のよい、信頼できるシッターと出会えるかどうか?

集団の中で過ごすことで身につく技能や、集団ならではの経験もあるのでは?

大きくはこの2つだと思います。

よいシッターが見つけられるか。

シッターによる虐待事件も報道があります。

そこだけは親がしっかりと見極め、自衛する必要があります。保育園に通わせる場合以上に、子どもの様子に注意を払うことが大切です。

他の子に刺激を受けたり、行事に参加するという集団保育のよさもあります。

とはいえ、保育園を利用しない子は

3歳までは自宅を中心に育ち、3歳から幼稚園などの集団保育の場へ…というパターンが多いのだから、

それと同じだと思えば、3歳まではベビーシッターでもいいのでは?というのが私の意見です。

ベビーシッター助成、早ければ2018年の秋に続報があるようです。

動向を見守っていきたいと思います。